スカルプトラ vs ジュベルック、PLLA・PDLLA原料の違い
スカルプトラ ジュベルック 原料の違い、製造メーカーと希釈のポイントまで解説します

スカルプトラ vs ジュベルック、PLLA・PDLLA原料の違い
先週の水曜日、診察室に成分表のスクリーンショットを持参された方がいらっしゃいました。
「スカルプトラ ジュベルック 原料の違い、製造メーカーが違うのはわかるんですが。
むくみとあざはどちらが強いのか、
量は『何バイアル』で設定すればいいのか」をズバリと聞いてこられました。

結論を先に
結論。 スカルプトラはガルデルマ(Galderma)のPLLA、
ジュベルックはVAIM(バイム)のPDLLAを使用しているため、
分解速度・刺激の強さがやや異なり、仕上がりの質感も微妙に変わってきます。
判断の基準。 「製品名」よりもスカルプトラのバイアル数と希釈濃度(何mLで溶解するか)、
そして施術後48時間のケアが、むくみ・あざの実感を大きく左右します。
今回確認すること。 原料・製造メーカーの違いの確認から、
むくみ・あざのタイムラインと用量(バイアル数・希釈)の決め方まで、判断の基準をお伝えします。
この記事でわかること
スカルプトラ・ジュベルックの原料・メーカーの違い、必要な部分だけ
PLLA vs PDLLAが「むくみ・しこりの感触」に影響するポイント
バイアル数・希釈濃度、そして施術後0〜7日のケアチェック
スカルプトラ・ジュベルックの原料の違い、まず製造メーカーから確認しましょう
スカルプトラは、ポリ-L-乳酸(PLLA、poly-L-lactic acid)の微粒子を注入し、
時間をかけてコラーゲン生成を促すコラーゲンスティミュレーターです。
ジュベルックは、ポリ-D,
L-乳酸(PDLLA、
poly-D,
L-lactic acid)系の粒子をベースに、
肌質・弾力改善を目的として設計された製品ラインと理解していただくとよいでしょう。
製造メーカーも異なります。
スカルプトラはガルデルマ(Galderma、米国)のPLLAベース製品であり、
ジュベルックはVAIM(バイム、韓国国内)のPDLLAベース製品です。
ここまで聞くと「似たようなものでは?」と思われるかもしれませんが、
実はここに重要なポイントが一つあります。
PLLAとPDLLAは名前が違うだけでなく、
ポリマー粒子自体の性質が異なるため、反応の曲線が変わってきます。
PLLA スカルプトラ vs PDLLA ジュベルック、なぜ仕上がりの質感が違うのか
この記事の核心ポイント
ガルデルマ(米国)PLLA スカルプトラと VAIM(韓国)PDLLA ジュベルック — 鏡像のように似ていますが、
結局は異なる分子です。
コラーゲン刺激の強度と分解速度が微妙に異なるため、仕上がりの質感もわずかに違ってきます。
よく誤解されている部分ですが、
「原料の違い=効果が強い・弱い」と単純に比較しても、なかなか答えは出ません。
実際にはコラーゲン刺激の強度と分解(加水分解)速度が微妙に異なるため、
肌が「満ちてくる質感」と「整っていくスピード」に違いが感じられます。
PLLA(スカルプトラ)はL型の単一鏡像体(L-form)が中心のため、
比較的整った(結晶性、semi-crystalline)性質を持ちやすく、
分解がやや緩やかに進む傾向があると理解しています。
PDLLA(ジュベルック)はD/Lが混在した形態のため、
比較的非晶質(amorphous)の性質が強くなりやすく、
分解・反応がやや早く感じられるケースがあります。
数字で明確に断言するのは難しいですが、
臨床で実感するポイントはこのような点です。
PLLAは「じっくりと積み重なっていく感じ」が強く、
PDLLAは「初期の反応が比較的早く来る感じ」とおっしゃる方がいます。
この違いが最終的に仕上がりの質感の差を生みます。
正直、私も最初はこのパターンが見えていませんでした。
昨日、33歳の患者様が2回目の施術でいらっしゃいました。
1回目の施術ではスカルプトラを「しっかりめ」に溶解して(希釈が少なめ)、
施術後2〜3日はむくみがかなり感じられ、
触れたときのしこり感が気になるとおっしゃっていました。
今回は同じ部位でも希釈濃度をより余裕を持って設定し、
施術後48時間のケアルーティンも整えたところ、
「あざは同じくらいだけど、むくんでいる感じが少ない」というフィードバックをいただきました。

ここで、もう一つ大切な視点をお伝えします。
スカルプトラでもジュベルックでも、施術直後の満足度を左右するのは意外にも「効果」よりも
むくみ・あざのタイムラインであることが多いです。
私が診察室でお伝えしている基本的なフレームはこちらです。
- 0〜24時間:注射の刺激+希釈液(または製品内の水分感)によりむくみを感じることがあります。
- 24〜48時間:あざが出てくるタイミングと重なり、むくみの実感も最初の山場です。
- 3〜7日:触れたときに「しこりのような感触」が気になる時期が来ることがあります。
- 2週間前後:ほとんどの方は表情・メイクの段階で気にならなくなってきます。

ウィ・ヨンジン院長のポイントまとめ
PLLAかPDLLAかも重要ですが、
実感できる結果は「希釈をどう設定し、48時間をどう過ごしたか」でより大きく変わります。
ただし、これは必ずしも楽な話ではありません。
希釈をあまりにもタイトに設定したり、
施術直後に刺激(サウナ・飲酒・激しい運動・強いマッサージ)が重なると、
あざが広がったり、触れたときの感触が長引くことがあります。
逆に言えば、
この時期をうまく乗り越えられれば、「施術直後のストレス」はかなり軽減できます。
スカルプトラ ジュベルック、バイアル数・希釈濃度はどこで決まるのか
スカルプトラの用量の話になると必ずセットで出てくるのが「バイアル(vial)」と「希釈」です。
スカルプトラは粉末(vial)ベースのため、
同じ1バイアルでも6mLで溶解するか、9mLで溶解するかによって、
広がり具合と初期のむくみの実感が変わることがあります。
ジュベルックは製品の剤形自体がスカルプトラほど「希釈の幅が大きい構造」ではないため、
用量を話す際もバイアルよりも「何cc・何シリンジ」という単位でカウンセリングが進む傾向があります。
この違いがあるため、同じ「コラーゲン刺激剤」としてまとめてしまうと話がこんがらがります。
このように見ると、違いが明確になると思います。
では実際に何を基準に選ぶのか。
私は通常、次のいずれかに、時に3つ目として分けて考えます。
1)「むくみ・あざが一番心配」なタイプ
製品選択よりも先に、
施術直後48時間を空けられるか(重要な予定・撮影・面接など)を確認します。
そしてスカルプトラであれば、バイアル数よりも先に希釈を余裕を持って設定できるかを合わせて確認します。
2)「用量を最小限から始めたい」タイプ
このタイプが最初から積極的に進めると、
むくみ・触れた感触のせいで「自分の顔がおかしくなったのでは」という不安が強くなることがあります。
特にスカルプトラは「多く入れるほど良くなる」が正解ではないケースが多いです。
3)「すでに一度体験済みで、2回目は不安を減らしたい」タイプ
今週火曜日に28歳の患者様が再来院されました。
1回目の施術であざが5日ほど続いた記憶があり、不安に感じていらっしゃいました。
この方の場合は製品の選択よりも、
施術前後の運動・飲酒・温熱スケジュールを調整することで、あざのストレスが大幅に軽減されました。
これは思った以上に大きな違いをもたらします。


スカルプトラ・ジュベルックの原料の違い、ここから質問が分かれます
Q1. 施術当日にサウナ・飲酒・強いマッサージでむくみを解消してもよいですか?
A. これはシンプルに「NGです」。
むくみは「取り除く」ものではなく、初期48時間に広がらないようにやり過ごすのがポイントです。
温熱・飲酒・強いマッサージは、あざを広げたり、むくんでいる感触を長引かせることがあります。
診察していると、これを守った方とそうでない方で3〜4日目の表情が変わってきます。
その差は思った以上に大きいです。
この話の後には、たいてい次の質問が続きます。
Q2. 費用はバイアル・ccでどう計算すればよく、一度に多くするとお得ですか?
A. 一つの事例からお話しすると、
33歳の患者様が1回目の施術で「一度で終わらせたい」という気持ちが強くありました。
しかし予算をバイアル(またはシリンジ)数だけで見るのではなく、
希釈をどう設定するか、
そして初期のむくみのストレスを受け入れられるスケジュールかどうかも合わせて考えると、答えが変わりました。
この方は用量を無理に増やす代わりに、
希釈を余裕を持って設定し、次の予定に合わせてプランを変更したことで満足度が上がりました。
「コストパフォーマンス」はその日の用量ではなく、翌週の表情で決まることがあります。
そして最後に — これを確認しないと後悔されるかもしれません。
Q3. 触れる粒感(しこり)は副作用ですか、それとも様子を見ればよいですか?
A. 私も最初はすべて大きな副作用だと思っていたのですが、
初期3〜7日に感じる触れたときの感触は、「副作用」と「正常な経過」が混在して見えることがあります。
実際には多くないのですが、赤み・ほてり・痛みが伴う場合や、どんどん大きくなる場合はすぐに確認が必要です。
逆に、痛みはなく触れたときの違和感だけであれば、
ほとんどの場合は時間とともに落ち着いていくことが多いです。
不安なときは我慢せず、確認を受けていただく方が安心です。
今日一つだけお持ち帰りいただくとすれば — 同じ「コラーゲン刺激」に見えても、分子(PLLA/PDLLA)が異なれば反応のスピードと質感が変わる、という点です。
次の記事では「スカルプトラの希釈を6mL vs 9mLで設定したとき、むくみ・触れた感触がなぜ変わるのか」をケースで解説します。施術後48時間のルーティンも一緒に。以上、ウィ・ヨンジン院長でした。










