【院長解説】シュリンク vs ウルセラ|深度の違いが結果を左右する理由
シュリンク・ウルセラの深度の違い——4.5mm単一運用とチップ交換で結果が変わるポイント

シュリンク vs ウルセラ、深度の運用で結果が変わる理由
先週の金曜日、診察室に
「ウルセラの方が高いから、その分効果も高いんじゃないですか?」と
おっしゃる49歳の患者様がいらっしゃいました。
お顔全体がたるんでいるわけではなく、
フェイスラインだけが気になるというケースで、
こういった場合は、実は答えが少し変わってくるんです。

一言でまとめると。シュリンクとウルセラは同じハイフですが、深度の運用方法が異なります。
分かれ目となる基準。4.5mm単一が必要か、1.5/3.0/4.5のチップ交換が必要か。
今日確認すること。自分の部位にどちらが合っているかを判断する基準。
シュリンクとウルセラの深度設計がどのように異なるか
フェイスライン・薄い部位でなぜチップ交換が有利なのか
コスト対効果の観点から、誰にどちらが向いていないか
シュリンク vs ウルセラ、深度の違いとは?
シュリンクは1.5・3.0・4.5mmのチップを部位ごとに交換するハイフで、ウルセラは3.0・4.5mmの2深度を中心に運用するハイフです。
どちらの機器も高強度の超音波を
一点に集中させて熱凝固点を形成し、
組織の収縮を促す仕組みは同じです。
違いは「どの層まで精密にアプローチできるか」という点です。
ウルセラの強みは4.5mmのSMAS層(筋膜層)——深いたるみを引き上げるのに優れています。
シュリンクは1.5mmの真皮層まで届くチップが追加されているため、
薄いフェイスラインや口元の肌質にまでアプローチできます。
ちなみにシュリンクの1.5mmチップは、
実際の浸透深度も1.5mm程度と正確です。
超音波で確認すると、皮下脂肪は
強く押すと薄くなる傾向がありますが、
真皮層はそのような変化がほとんどないため、
1.5mmの位置に正確にエネルギーが届きます。
シュリンクのチップ交換が部位別の結果を左右するのはなぜ?
一言でいえば、あご骨に近い部位でチップの選択が結果を決めます。
ウィ・ヨンジン院長のコアインサイト
シュリンクもウルセラも同じハイフですが、
ウルセラは4.5mm単一運用の強みがあり、シュリンクは1.5/3.0/4.5mmのチップ交換が可能なため、部位別のカスタマイズが強みです。
薄いフェイスラインにまでアプローチしたい場合は、シュリンクのチップ運用が有利です。
よく誤解される点なのですが、
「ウルセラの方が高いから効果も高いはず」というのは、
部位によって正しい場合も、そうでない場合もあります。
フェイスラインへの施術を例に挙げてみましょう。
あご骨に近い部位に4.5mmの深度をそのまま照射すると、
エネルギーが骨に届いてしまうことがあります。
この部位は、marginal mandibular nerve(下顎辺縁神経)が
浅く走行しているため、
ウルセラの機器画面でも禁忌エリアとして表示されています。
そのため、この部位では
3.0mmでSMAS層(筋膜層)だけを正確に捉える必要があり、
口元の肌質や薄い真皮層のたるみには1.5mmで別途アプローチする必要があります。
シュリンクはチップを交換しながらこの運用が可能で、
ウルセラは4.5mmの深度運用が得意な機器というアイデンティティがある一方、
1.5mmのような浅い深度には対応していません。

文章だけではイメージしにくいかもしれませんが、実際のケースを見ると明確になります。
先ほどお話しした49歳の患者様は、
お顔全体のたるみはほとんどなく、
フェイスライン一本と口元の肌質だけが気になる状態でした。
超音波で厚みを確認すると、
あご骨周辺の皮下脂肪が薄く、
4.5mmをそのまま使用できる場所がほとんどありませんでした。
シュリンク3.0mm中心でSMAS層(筋膜層)を捉え、
1.5mmで口元の肌質を仕上げました。
2週間後にご来院された際、
「期待していなかったのに、フェイスラインが思ったより早く整った」とおっしゃっていました。

一方、44歳の患者様は
お顔全体のボリュームが重く、
SMAS層(筋膜層)のたるみが広範囲にわたるケースでした。
このような方には、4.5mmでSMAS層(筋膜層)を深く均一に捉える
ウルセラの運用がよりすっきりと仕上がります。
BMIが高く皮下脂肪が厚い場合は、
シュリンクを使用しても4.5mmの比率を高める必要があります。
ウィ・ヨンジン院長のまとめ
ウルセラは4.5mmで深いたるみに対応するのが強み、
シュリンクは1.5/3.0/4.5mmのチップ交換で部位別カスタマイズが強みです。
薄いフェイスラインや口元までアプローチが必要な場合はシュリンクのチップ運用が有利で、
お顔全体の深いたるみにはウルセラの方がすっきりと仕上がります。
シュリンク vs ウルセラ、どんな方に向いていない?
コスト対効果が分かれるポイントを、率直にお伝えします。
このように見ると、違いがよりはっきりするかと思います。
向いていないケースも確認しておきましょう。
あご骨が薄く皮下脂肪が少ない方に
4.5mm単一でフェイスライン全体を処理するのはお勧めしません。
神経刺激のリスクがあり、
筋肉だけにエネルギーが入ってしまうと
効果が出にくいうえ、施術中・施術後の痛みだけが残ることがあります。
反対に、BMIが高くSMAS層(筋膜層)のたるみが広範囲な方に
1.5mm中心だけで施術するのは、
「受けたけど変化が少ない」という
最もよくあるコストパフォーマンスの失敗パターンです。
ただ、これはどちらか一方が常に優れているわけではありません。
超音波で厚みを確認せずに、
「とにかくシュリンクのチップを全部使おう」「とにかくウルセラが良い」という選び方では、
どちらも正解にはなりません。
ご自身の状態がどちらに近いかを把握できれば、
選択はずっと楽になります。


シュリンク・ウルセラ比較、診察室でよく受ける3つの質問
Q1. ウルセラの方が高いと、効果も高いのですか?
A. 一言でいえば、部位によって異なります。
お顔全体の深いたるみであればウルセラの一回あたりのインパクトが大きく、
フェイスラインや口元のような薄い層にアプローチが必要であればシュリンクのチップ運用の方がすっきり仕上がります。
価格が効果を決めるのではなく、ご自身のたるみの深さが決めるのです。
そして、これも本当によく聞かれるのですが。
Q2. シュリンクは何回、どのくらいの間隔で受けるべきですか?
A. これが患者様が最も迷われるところなのですが、
シュリンクはウルセラよりも間隔を短く設定します。
通常、3週間間隔で3回が基本です。
毎月2〜3人の方から「6ヶ月に1回だけでいいんじゃないですか?」と聞かれますが、
シュリンクは積み重ねる設計のため、短い間隔でSMAS層(筋膜層)をしっかり固定していくことが重要です。
これは必ず最後に押さえておきたい点です。
Q3. フェイスライン施術の際の痛みや副作用はどうですか?
A. ケースによって異なりますが、
通常は麻酔クリームでも十分受けられる程度で、深度別の痛みはエネルギー量に比例します。
神経への刺激が心配な場合は、麻酔液による神経ブロックを加えるとかなり楽になります。
あご骨に近い部位に4.5mmをそのまま照射すると、一時的な口元の非対称が生じる可能性がありますが、
非常にまれではあるものの、0%ではありません。
超音波で厚みを確認しながらチップの深度を調整するのが最も安全です。
今日一つだけ持ち帰っていただくとすれば——シュリンクとウルセラは価格ではなく、ご自身のたるみの深さで選んでください。
次回は「シュリンク3週間間隔3回 vs 6ヶ月1回、同じ方が受けた場合に結果がどう変わるか」についてお話しします。コラーゲンの蓄積がSMAS層(筋膜層)の固定にどうつながるかを、実際のケースでお見せします。以上、ウィ・ヨンジン院長でした。







