シュリンク顎ライン、4.5mmそのまま照射してはいけない理由
シュリンク顎ラインに4.5mmをそのまま照射すると神経刺激のリスクが高まります。3.0mmチップが最適な理由と、ショット数・深度の基準をわかりやすく解説します


シュリンク顎ライン、
4.5mmそのまま照射してはいけない理由
「シュリンクはショット数さえ十分あれば
顎ラインが整う」
そんな話、一度は耳にしたことがありませんか?
実は、それはほぼ逆の話なんです。
顎ラインの仕上がりを左右するのはショット数ではなく、
どの深度のチップで、どの層まで届かせるか、なんですね。
同じ300ショットでも、4.5mmだけで照射した方と
3.0mmと4.5mmを組み合わせた方では、
結果がまったく異なってきます。
一言で言うと。
シュリンク顎ラインの効果は
チップの深度選択で決まります。
何が違いを生むか。
4.5mmをどこまで使い、
3.0mmをどれだけ組み合わせるか、です。
今日お伝えすること。
ショット数より深度を先に考えるべき理由と、その基準。
この記事で確認する3つのポイント
顎ラインに4.5mmをそのまま照射したときに起こる問題
ショット数 vs 深度、効果を決める本当の変数
BMI・皮膚の厚みに応じた配分の考え方
シュリンク顎ラインの効果、
何が明暗を分けるのか?
ショット数ではなく、チップの深度です。
シュリンクは高密度焦点式超音波(HIFU)で
真皮・SMAS層 (筋膜層)に
熱凝固点を形成するリフティングです。
チップは1.5mm、3.0mm、4.5mmの3種類があり、
それぞれがアプローチする層が決まっています。
1.5mmは真皮層、
3.0mmは皮下脂肪・浅いSMAS層 (筋膜層)、
4.5mmは深いSMAS層 (筋膜層)がターゲットです。
どのチップをどの部位に使うかによって、
結果がまったく変わってくる理由はここにあります。
シュリンク顎ラインに4.5mmを
そのまま照射するとなぜ危険なのか?
ウィ・ヨンジン院長の
重要なポイント
顎ラインは皮膚が薄いため、
4.5mmチップをそのまま照射すると
効果よりも神経刺激のリスクの方が高くなります。
3.0mmチップに切り替えることで、
同じ部位でも安全にフェイスラインを整えることができますよ。
「4.5mmは深く届くから絶対に良い」という通念も、
顎ラインにおいては逆効果になることがあります。
顎ラインは他の部位と異なり、
皮膚と皮下脂肪層が薄く、
すぐ下に顎骨(mandible)が
近くに位置しています。
4.5mmチップをそのまま照射すると、
エネルギーがSMAS層 (筋膜層)を超えて顎骨に届いてしまいます。
骨に当たった瞬間に強い痛みが生じ、
さらに重要なのは、その付近を走る
下顎縁神経が刺激を受けるリスクが高まることです。
そのため顎ラインへの施術では、
神経刺激を最小限に抑えながら
SMAS層 (筋膜層)をターゲットにするために、
3.0mmチップに切り替えて照射します。
先週水曜日に診察室へ、
43歳の患者様がご相談にいらっしゃいました。
「他のクリニックでシュリンク600ショット受けたのに、
顎ラインがあまり整わなかったんです。なぜでしょうか?」
超音波で確認したところ、皮膚の厚みが薄めの方で、
前回の施術では顎ライン全体に
4.5mmのみが使われていたことがわかりました。
このような場合、ショット数を増やすことが答えではありません。
3.0mmの比率を上げて、浅いSMAS層 (筋膜層)まで
的確にアプローチすることが先決です。
ウィ・ヨンジン院長のポイントまとめ
顎ラインは4.5mm単独では
効果よりリスクの方が大きい部位です。
3.0mmを組み合わせることで、SMAS層 (筋膜層)を的確にとらえながら
神経刺激を避けることができます。
同じ600ショットでも、深度の配分が異なれば結果は変わります。
ショット数と深度、
効果はどこで決まるのか?
深度が先、ショット数はその次です。
多くの方が「何ショット受けましたか?」と
まず聞かれるのですが、
臨床の現場では、ショット数が十分でも
効果が出にくいケースが少なくありません。
逆に、ショット数が少なくても正確な層に届けば
顎ラインがしっかり現れる方もいらっしゃいます。
シュリンクによるフェイスラインのコントゥアリングは、
4.5mmと3.0mmをおおよそ半々で
組み合わせるのが基本です。
ただし、これがすべての方に同じように当てはまるわけではありません。
BMIが高めで皮下脂肪がしっかりある方は、
4.5mmの比率を少し上げて
深いSMAS層 (筋膜層)と脂肪を同時にアプローチします。
細めで皮膚が薄い方は、
3.0mmの比率を上げて、浅いSMAS層 (筋膜層)と
真皮層の下部を的確にターゲットにします。
機器 | 熱源 | ターゲット層 | 顎ラインの特徴 |
シュリンク | HIFU | 真皮層〜深いSMAS層 (筋膜層) | チップ交換で深度調整が可能 |
ウルセラ | HIFU | SMAS層 (筋膜層)中心 | エネルギー強度が高く、神経への注意が必要 |
サーマジ | 高周波 (RF) | 真皮層 広範囲 | 面単位での加熱、深いたるみへのアプローチに限界あり |
シュリンク顎ラインは、3週間隔で3回程度
分けて受けられることをお勧めします。
短いサイクルでコラーゲンを累積させ、
SMAS層 (筋膜層)がたるんだ脂肪を筋肉に引き寄せるよう
促していくのがシュリンクのアプローチだからです。
シュリンク顎ライン、
どんな方にどのように適用されるのか?
52歳の患者様のケースも、同じ時期にありました。
BMIが高めで、顎下の脂肪がしっかりついていらっしゃいました。
この方には4.5mmの比率を60%、
3.0mmを40%に設定して施術を進めました。
回数ごとの効果は、おおむねこのような流れで現れます。
1回目直後〜2週間
一時的なむくみの後、わずかなタイトニング感
3〜4週間
コラーゲンのリモデリングと顎ラインの変化が始まる
2〜3回累積後
たるんだ脂肪が筋肉に近づく
6か月時点
累積効果によりフェイスラインが維持される
もちろん、脂肪がほとんどなくたるみだけが強い方の場合は、
シュリンクのみでは対応に限界があります。
このようなケースは、高周波 (RF)機器や
口角ボトックスを組み合わせた
複合的なアプローチが必要になります。
シュリンク顎ライン、
診察室でよくあるご質問3つ
Q1. シュリンクでフェイスラインの効果を実感するには、
最低何回受ければいいですか?
正直に申し上げると、答えは決まっています。
3週間隔で3回です。
シュリンクは短いサイクルで
コラーゲンを累積させていく施術のため、
1回で完結できるものではありません。
Q2. 痛みは4.5mmが一番強いですか?
麻酔はどのようにしますか?
4.5mmが骨に届いたときに
ズキッとした痛みを感じることがあります。
通常は麻酔クリームで対応できますが、
神経麻酔を追加するとかなり痛みが和らぎます。
Q3. シュリンク後にあざや神経麻痺のような
副作用はありますか?
あざや軽度のむくみはよく見られますが、すぐに落ち着きます。
下顎縁神経の刺激は、顎ラインの内側に4.5mmを
そのまま照射した場合にリスクが高まるため、
3.0mmへの調整が必要です。
今日一つだけお持ち帰りいただくとしたら、
— シュリンク顎ラインはショット数を増やすのではなく、
チップの深度設計を見直すことが大切だということです。
次の記事では、
「シュリンク 3週間隔3回 vs 6週間隔2回、
コラーゲンの累積はどちらでより効果的に蓄積されるのか」
について詳しくお話しします。
以上、ウィ・ヨンジンでした。









