【院長解説】シミが再発する本当の理由|レーザーを重ねても消えないワケ
シミの再発は、レーザーの回数より先に紫外線・ホルモン・バリア機能の低下を改善しなければ止まりません。診察室で結果が変わる、正しいケアの基準をまとめました。

シミが再発する。レーザーを
重ねても消えない理由
今日の診察でも、同じようなケースの方がいらっしゃいました。
先週火曜日、診察室に
45歳の女性の患者様がいらっしゃいました。
もともとは娘さんのニキビ相談に付き添いでお越しになったのですが、
待合室で偶然私のブログを読まれて、
「先生、レーザートーニングを30回以上受けたのに
またシミが出てきてしまいました」とおっしゃったんです。
別のクリニックで1年以上通われていたのですが、
肝心の日焼け止めは
外出するときだけ使っていたとうかがって、
今日のブログテーマをこれに決めました。
一言で結論を言うと。
シミはパンクしたタイヤと同じで、
原因を取り除かなければまた出てきます。
結果が分かれる基準。
紫外線・ホルモン・バリア機能の低下のうち、
どのパンクが大きいかによって変わります。
今日お伝えすること。
レーザーの回数よりも再発率を下げる、
ケアの基本原則についてです。
この記事で確認できることは3つです。
シミが他の色素とは異なり、
繰り返し再発する構造的な理由
紫外線・ホルモン・バリア機能という
3つのパンク原因の比重
年齢・生活パターン別に異なる
長期ケアのプロトコル
シミはなぜ繰り返し出てくるのでしょうか?
シミは、メラノサイトが慢性的に
過剰活性化している状態です。
そばかすや老人性色素斑のように、色素そのものが
表皮に沈着しているわけではありません。
細胞が継続的に刺激を受けて、メラニンをひたすら
産生し続ける「工場が稼働している状態」に近いのです。
だからレーザーで色素だけを除去しても、
工場はそのまま残り、また産生を再開してしまいます。
これが老人性色素斑と根本的に異なる点です。
老人性色素斑は根元から除去すれば数年間は落ち着きますが、
シミは平均3〜6ヶ月の間に
同じ部位に再び現れます。
工場がずっと動き続けているからです。
シミの再発を防ぐには
何を改善すればいいのでしょうか?
ウィ・ヨンジン院長の
重要インサイト
シミはタイヤのパンクと同じです。
空気を入れて穴を塞いでもまたパンクするように、
紫外線・ホルモン・皮膚バリア機能の低下といった
「パンクの原因」を解決しなければ、
レーザーでいくら除去してもまた出てきます。
診察室では、週に7名ほどの方が
シミの再発でご来院されます。
そのうち7割はレーザーの回数をさらに増やすことを聞き、
残りの3割だけが「原因は何ですか?」と尋ねられます。
でも実際に再発率が大きく下がるのは、
原因を聞いてくださるその3割の方なんです。
パンクの原因は大きく3つです。
紫外線、ホルモン、そしてバリア機能の低下。
紫外線が最も大きな原因です。
UVAはガラス窓も透過します。
SPF50+の日焼け止めを
外出しない日も毎日塗っている方は、
再発率がそれだけで半分以下に下がります。
ホルモンは2番目の要因です。
妊娠・ピル服用・更年期のように
エストロゲンの変動が大きい時期には、
メラノサイトがより敏感になります。
3番目がバリア機能の低下です。
頻繁なケミカルピーリングや強めのレーザートーニング、スクラブを繰り返すと、
紫外線に対するメラニン反応が2倍になることがあります。
今日いらっしゃった患者様のケースは、
レーザートーニング30回よりも足りなかったのは
「毎日の日焼け止め」でした。
通勤で毎日1時間ずつ積み重なったUVAが、
レーザートーニングの効果をそのつど無効化していたんです。
ウィ・ヨンジン院長のポイントまとめ
シミは「除去するケア」ではなく
「管理する色素」です。
レーザートーニングはすでに出てきた色素を
薄くするためのツールに過ぎません。
紫外線・ホルモン・バリア機能の低下を改善しなければ、
パンクは繰り返されます。
シミのケアは、
年齢によってどう違うのでしょうか?
診察室では、30代と40代以降で
明確に対応が分かれる部分があります。
年代 | 主なパンクの原因 | ケアの優先順位 |
20〜30代前半 | 紫外線、施術による刺激 | 日焼け止めを毎日+4週間隔でレーザートーニング |
30代中後半 | ホルモン+累積紫外線 | トラネキサム酸の併用、酸系成分を控える |
40代以降 | 更年期ホルモン+バリア機能の低下 | 低エネルギーのレーザートーニング+バリア回復ケア |
妊娠・授乳期 | ホルモンの急激な変動 | 施術は控え、日焼け止め・保湿を継続 |
30代までは紫外線対策だけでも、
再発の間隔が1年以上広がる方が多くいらっしゃいます。
40代以降は施術エネルギーを下げて、
バリア回復ケアをセットで行う必要があります。
強くアプローチすれば早く消えるというわけではありません。
長期プロトコルとしては、最初の3〜6ヶ月は
4週間隔で色素を徐々に薄くしていき、
その後は3ヶ月に1回のメンテナンスに移行します。
シミの再発について、診察室でよく受ける質問3つ
Q1. レーザートーニングは何回受ければ再発しなくなりますか?
正直、回数でお答えすることはできません。
レーザートーニングを10回受けても、
日焼け止めを使わなければまた出てきます。
回数が決まったら終わりという施術ではないとお考えください。
Q2. シミのケアにかかる費用は
月にどれくらいですか?
施術費よりも日焼け止め代のほうが重要です。
毎日使う日焼け止めなどのホームケアが欠けると、
施術費が無駄になってしまいます。
施術とホームケアの比重は半々で考えてみてください。
Q3. レーザートーニングを受けて
かえってシミが濃くなることはありますか?
はい、過剰なエネルギーや短すぎる施術間隔が重なると、
炎症後色素沈着が起こることがあります。
そのため低エネルギー・多回数の原則を守ることが大切で、
すでに濃くなってしまっている場合は休止期間を設ける必要があります。
シミは除去する施術ではなく、
悪化させないための施術です。
毎日の日焼け止めの習慣が、
1年後の結果を大きく変えます。
次の記事では「日焼け止めのSPF数値と同じくらい重要な
PA・塗り心地・塗り直しのタイミング」について
詳しくお伝えしますね。
ウィ・ヨンジンでした。









