【院長解説】レティジェン vs セルディエム|あなたの肌に合うのはどっち?
コラーゲンをそのまま補充するレティジェンと、肌の構造(同種真皮)を補うセルディエム。どんなお悩みにどちらが向いているか、簡潔にまとめました。

レティジェン vs セルディエム、どんなお悩みにどちらが向いている?

皮膚科のカウンセリングで「コラーゲンブースターをおすすめします」と言われると、大きく2つの方向に案内されることが多いです。一方はコラーゲンをそのまま補充するレティジェン、もう一方は肌の構造そのものを補うセルディエムです。どちらも「コラーゲンブースター」というカテゴリにまとめられているため、余計に迷ってしまう方も多いですね。
一言で言うと。 この2つは競合製品ではなく、アプローチの方向が異なる施術です。レティジェンは素材を直接補給するタイプ、セルディエムは家の骨格を補強するタイプです。ご自身のお悩みがどこにあるかによって、向いている方が変わってきます。
カウンセリング前によくある誤解をいくつか整理しておきますね。
そもそも、出発点が違います
レティジェンは、TypeⅠコラーゲンを99.9%の高純度で精製し、真皮層に直接注入する施術です。免疫反応を引き起こす可能性があるテロペプチドと呼ばれる部分を酵素で除去したアテロコラーゲンの形態なので、私たちの肌と同じような形のコラーゲンをそのまま補充するイメージです。
セルディエムは、無細胞同種真皮の75μm微粒子を活用したECM*ブースターです。コラーゲン単体ではなく、コラーゲン・エラスチン・糖タンパクが複雑に絡み合った肌の構造体をそのまま補充するイメージです。
ECM:細胞外基質のことです。肌の中で細胞と細胞の間を満たしている構造物で、コラーゲンとエラスチンが絡み合い、肌の弾力と肌質の土台を作っています。
どちらも「コラーゲンを補う」という表現が使われますが、一方は素材を、もう一方は組み上がった構造体を供給するという違いがあります。

即効感か、構造的な変化か——どちらを求めますか?
レティジェンは液状に近い形で真皮に広がるため、施術直後から肌の内側がふっくらと満たされる感覚が比較的早く感じられます。効果の出方としては、早い立ち上がりから徐々に安定していくイメージに近いです。施術後の変化をすぐに感じたい方や、結婚式や大切なイベント前に肌質を整えたい場合によく案内されます。
セルディエムは粒子状の形態を保っているため、肌の構造にしっかり定着するまでに時間が必要です。施術直後よりも、数週間後に肌の密度や質感がはっきりと変化してくるタイプです。毛穴が引き締まり、肌が内側からふっくらしてきたという声が多く聞かれます。すぐに変化が現れる施術というよりも、じっくりと満ちていく施術に近いイメージです。

お悩みによって、向いている方が違います
肌質の乱れや小じわ、乾燥感など、素材そのものが不足しているように感じるお悩みにはレティジェンがよく案内されます。特に目元や口元など皮膚の薄い部分で、乾燥によるひび割れた肌質が気になる場合によく合います。
毛穴が目立つ部分、頬やフェイスラインのハリが失われてきた感じ、あるいは肌自体が薄くなってきたようなたるみの予備段階には、セルディエムが向いています。構造を補強するアプローチなので、肌の厚みが一緒に回復する効果が期待できます。どちらも、シワを直接伸ばすボトックスやボリュームを作るフィラーとは異なります。コラーゲンブースターは、肌そのもののコンディションをゆっくりと底上げする施術だと理解しておくと、期待値のズレが少なくなりますよ。

安全性・免疫の面でもアプローチが異なります
レティジェンは、肌と同じTypeⅠコラーゲンから免疫反応を引き起こす可能性のある部分を酵素で除去し、多重フィルター工法と高圧蒸気滅菌を経て製造されています。施術部位に小さな結節が生じることがありますが、通常は数日以内に落ち着きます。
セルディエムは、ヒト由来組織から細胞と残留DNAを精密に除去した無細胞形態のため、免疫拒絶反応を引き起こす可能性のある因子を最小限に抑えていると案内されています。ただし、完全に無反応というわけではありません。施術部位にむくみが生じることがあり、粒子が定着するまでの数日間は軽い圧痛が起こる場合があります。どちらの施術も、施術者の技術や注入の深さによって結果に差が出やすいため、医師のカウンセリング経験を確認することが大切です。

実際には、組み合わせて使うケースが多いです
実際のカウンセリングでは、どちらか一方というよりも、組み合わせで案内されることが多いです。効果の出方のタイミングが異なるため、即効感と構造的な変化を両方得たい場合に、1回目はレティジェン、次回はセルディエムというように組み合わせるケースがあります。ご自身の肌の厚み・毛穴の状態・ダウンタイムの取りやすさ・費用計画に合わせて、医師が回数を調整してくれます。
コラーゲンブースターを初めて試す方は、まず1種類からシンプルにスタートして、ご自身の肌の反応を確認してから次の施術を決めるのが負担が少なくておすすめです。広告のビジュアルや口コミ写真よりも、実際にご自身の状態を診た医師の判断が、最も正確な判断基準になります。
この記事は一般的な情報をまとめたものです。ご自身に合った施術の選択は、診察の場で医師と直接相談して決めることが安全です。
よくあるご質問
Q. 2つの施術を同時に受けることはできますか?
A. 同じ部位に同時に行うことは推奨されていません。効果の評価が難しくなるうえ、むくみや結節が重なる可能性があります。医師と施術の間隔を一緒に決めるのが安全です。
Q. 効果はどのくらい持続しますか?
A. 個人差が大きく、施術の回数やご自身のコラーゲン合成速度によっても変わります。一般的に、1クール終了後に6〜12ヶ月単位でメンテナンス施術を案内されるケースが多いです。
Q. 費用の差は大きいですか?
A. 施術の回数や適用面積によって異なります。単純に1回の価格だけで比較するよりも、1クール全体の費用を基準に医師と相談してみることをおすすめします。







