【男性フィラー vs 女性フィラー】リフティングのcc・深さはどこが違う?
男性フィラーはリフティングより輪郭補強が先。こめかみ・フェイスラインは0.5ccから始めます

男性フィラー vs 女性フィラー、リフティングのcc・深さはどこが違う?
読む前にまずご確認ください
Q. 男性も女性と同じようにccをたっぷり入れないとリフティングできないの?
A. 実は逆なんです。男性の真皮は女性より厚いため、同じ量を入れると膨らみすぎてしまいがちです。
Q. では、どこからどのように入れるのですか?
A. ほうれい線・頬よりも、こめかみ・フェイスラインといった骨格ラインから。0.5cc単位に分けて補強します。
男性フィラーリフティング、女性と本当に同じ施術なのでしょうか
男性フィラーリフティングとは、ヒアルロン酸を真皮・皮下・骨膜上に注入して
たるんだラインを再び支える施術です。
原理だけを見れば、女性フィラーとまったく同じです。
ところが、同じ薬剤・同じ針を使っても
男性と女性では、注入量・位置・順序がかなり異なります。
「女性への施術と同じやり方で」そのまま行うと
顔が丸くなり、印象がぼんやりした仕上がりになってしまいます。
男性の真皮が厚いと、なぜ施術の順序が変わるのですか
この記事のポイント
男性は女性より皮膚の真皮が20〜30%厚いため、たるみ自体が現れるのが遅い傾向にあります。そのため男性へのフィラーデザインは「リフティング」より「輪郭補強」を目的とすることが多く、
こめかみ・フェイスラインに0.5cc単位で少量ずつ注入します。
厚みのある革張りソファと、薄いファブリックソファを思い浮かべてみてください。
同じクッションを乗せても、革張りのほうはほとんど形が変わらず、
ファブリックのほうはすぐに形が整いますよね。
フィラーも同じ原理です。
男性の皮膚は女性より真皮(dermis)が平均20〜30%厚くなっています。
コラーゲン束がより密で、皮脂腺・毛包の密度も高いです。
そのため、同じ年齢でのたるみの出方が遅い傾向があります。
これが施術設計においてどういう意味を持つかというと、
「リフティングを目的にccをたくさん使う」という戦略が
男性にはあまり合わないということです。
たるみが少ない分、持ち上げるべき量も多くなく、
むしろ輪郭がぼやけた部分(こめかみの凹み、フェイスラインの段差)を
補強するほうがずっと自然に仕上がります。
そのため私は男性へのフィラーデザインを行う際、
こめかみ(temple)とフェイスライン(jawline)に0.5cc単位で分散して注入します。
1ヶ所に1cc入れて終わりにする女性への施術パターンとは
注入の深さも少し異なります。
男性は骨膜上(supraperiosteal)の深さでより深く入れることで
表面が膨らまず、骨格ラインだけが際立ちます。
そしてもう一つ、施術の順序について。
リフティング機器(インモード・ウルセラなど)とフィラーを併用される方には、
私は通常、リフティングを先に行い、2〜3週間後にフィラーを注入します。
熱エネルギーでたるんだSMAS層 (筋膜層)を先に引き上げてから、
残った空間をフィラーで補う順序です。
順序を逆にすると、フィラーが熱によって吸収が早まったり
デザインがずれたりするケースがあるためです。
男性フィラーの本質は「引き上げる」ことではなく「輪郭を補強する」ことです。
こめかみ・フェイスラインに0.5cc単位で分散し、深さは骨膜上へ。
リフティング機器と併用する場合は機器を先に、2〜3週間後にフィラーが正しい順序です。
部位別の男性フィラー — こめかみ・フェイスライン・ほうれい線はどう施術するのか
今日の診察でも似たようなケースの方がいらっしゃいました。
31歳の男性で、彼女の施術に付き添って来院されたのですが、
ご本人のほうが積極的になってカウンセリングを受けてお帰りになったケースです。
最初は「ほうれい線を少し改善したい」とのご希望でしたが、
顔の写真を一緒に見ながら説明しました。
「ほうれい線よりこめかみのほうが凹んでいるので、
こめかみから整えると印象がはっきりします」とお伝えしました。
実際、男性の80%以上の方が
ほうれい線や頬のたるみを最初にご相談されますが、
写真を見るとこめかみ・額・フェイスラインのほうがぼやけていることが多いです。
そこが崩れると、ほうれい線がより深く見えてしまうんですね。
ご自身のケースを表から確認してみてください。
一つぜひお伝えしたいことがあります。
男性フィラーは一度にすべて補おうとすると、ほぼ必ず不自然な仕上がりになります。
最初の施術はこめかみ・フェイスライン中心に控えめに行い、
2〜3週間後に鏡を見ながら必要な部位だけ追加するのが
私のクリニックで最も満足度の高いパターンです。
ただ、この方法は「一度で終わらせたい」という方には物足りなく感じるかもしれません。
それでも結果が自然でないと、日常に戻ったときに
周囲から「何かしたの?」と言われてしまいますから、
私は分割施術をおすすめしています。
男性フィラー よくあるご質問3つ
Q1. 男性がフィラーを入れると、女性っぽく見えませんか?
A. でも実際に診察室で見ていると、それはデザインの問題であってフィラー自体の問題ではありません。
女性の輪郭パターン(丸みのある額、Vラインのあご)をそのまま当てはめれば
当然、女性らしい印象になります。
男性はその逆のアプローチが必要です。
額は平らに、あごは少し角を残し、
こめかみは横から見たときの凹みを埋める程度に。
このデザイン感覚は施術者によって大きく差があるため、
男性ケースの経験が豊富なクリニックで受けることが大切です。
これに近いご質問がもう一つあります。
Q2. 男性フィラーは費用・持続期間が女性と違いますか?
A. 実際の診察室では、単価はほぼ同じです。cc当たりの価格は同じ薬剤なので変わりません。
ただし、総ccが少なくなるケースが多いため、
実際のお支払い金額は女性より30〜40%少なくなることもあります。
持続期間は薬剤によって異なりますが、
こめかみ・フェイスラインのように動きの少ない部位は12〜18ヶ月、
口元・ほうれい線のように表情をよく使う部位は8〜12ヶ月ほどを目安にしています。
男性は表情筋がより強い傾向があるため
口元のフィラーは女性より少し早く抜ける印象があります。
最後に最もよく受けるご質問がこちらです。
Q3. ヒゲが生える部位にフィラーを入れても、シェービングのときに問題ありませんか?
A. 私も最初はシェービングが影響するかもしれないと思っていたのですが、
実際にはほぼ関係ありません。
フィラーは真皮の下や骨膜上の深さに注入されており、
シェービングは表皮の上で行われることなので
互いに干渉しないんです。
ただし、施術直後の2〜3日はあざ・むくみがあるため
カミソリの刺激がより痛く感じることがあります。
その期間だけ電動シェーバーで軽く使うか、
1〜2日シェービングを控えていただければ大丈夫です。
副作用の面では男女差はほぼなく、
あざがやや濃く見えることはあります。
男性の皮膚が厚い分、あざの吸収が少し遅い傾向があるので、
大切な予定の1〜2週間前は施術を入れないようにしてください。
今日一つだけ持ち帰っていただくとすれば — 男性フィラーはccを積み重ねる施術ではなく、0.5ccずつ分けて輪郭ラインを描き直す施術だということです。
次の記事では「男性フィラー+インモード・ウルセラ併用時の正確な施術間隔」についてお伝えします。同じ患者さんでも2週間間隔と4週間間隔で結果がどう変わるか、ケースを交えてご紹介します。以上、ウィ・ヨンジンでした。








