30代後半、ウルセラとシュリンクで迷っている方へ
ウルセラはSMAS層を、シュリンクは多層照射を狙います。選ぶ基準が異なります。

30代後半、ウルセラとシュリンクで迷っている方へ
先週の金曜日、診察室に38歳の会社員の女性がいらっしゃいました。
フェイスラインがぼやけてきて、頬の下が重くなった感じがするとのことで、
他のクリニックでシュリンクを3回受けたものの、
「思ったよりたるみが改善されない」という理由から、
ウルセラをすべきか悩んでいらっしゃいました。
これが少し判断しにくいのは、
どちらの施術もHIFU(高密度焦点式超音波)ベースなので、
見た目には似ているように感じられるからです。
でも、内側を見てみると、かなり異なる点があります。
ウルセラとシュリンク、どこが違うのか
ウルセラは、SMAS層(表在性筋膜系)を
直接ターゲットするよう設計されたHIFU機器です。
SMAS層とは簡単に言うと、顔の皮膚の下で
筋肉を包む線維性の膜構造のことで、
この層がたるむことで頬のたるみやフェイスラインの崩れが始まります。
シュリンクは同じHIFU系統ですが、
SMAS層の一層だけに集中するのではなく、
真皮層から表在筋膜まで複数の深さを
多層的に照射できる点に強みがある施術です。
ウルセラと異なり、シュリンクは
カートリッジの交換とショット数の調整が柔軟なため、
浅い層と深い層を組み合わせた戦略が可能です。
ウルセラとシュリンクの違いは、この深さで決まります
この記事のポイント
ウルセラはSMAS層を直接ターゲットするHIFU機器であり、
シュリンクは表在筋膜まで多層照射に強みを持つリフティング施術です。
ウルセラはSMAS層を直接ターゲットするHIFU機器であり、
シュリンクは表在筋膜まで多層照射に強みを持つリフティング施術です。
なぜこれが重要かというと、
先ほどの38歳の患者さんのケースに戻ると、
答えが見えてきます。
この方はシュリンクを3回、4.5mmカートリッジ中心で受けていらっしゃったのですが、
問題は、この方のたるみがすでにSMASレベルまで
進行していた段階だったことです。
シュリンクの4.5mmも深い層にアプローチしますが、
1ショットあたりのエネルギー密度と焦点精度の面では、
ウルセラの4.5mmトランスデューサーの方が
SMAS層の収縮をより確実に引き出せます。
ウルセラの4.5mmラインは通常、1セッションで
300〜500ショット程度をSMAS層に集中して照射し、
シュリンクは1.5/3.0/4.5mmを組み合わせて
全体で600ショット以上になるケースが多いです。
数字だけ見るとシュリンクの方が多く感じますが、
SMAS層一層に集中するエネルギー密度で見ると、
ウルセラの方がより集中した構造になっています。
ただ、ここで大切なことが一つあります。
シュリンクが劣っているということでは決してありません。
たるみが本格化する前の、
30代前半〜中盤で肌の弾力と毛穴のキメを
同時に改善したい方には、
多層照射が可能なシュリンクの方が
むしろ実感しやすいケースも多いです。
ウルセラは「SMAS層一層を深く」、
シュリンクは「複数の層をバランスよく」。
たるみがすでに始まっているならウルセラ、
弾力低下・予防段階ならシュリンクを
まず検討されるのが一般的に適切です。
ウルセラとシュリンク、年齢層とたるみの段階別にこう分けます
ケースによって異なりますが、
私は通常このように分類しています。
ただ、これを一律に線引きできるわけではありません。
実際には、ウルセラでSMAS層をしっかり引き締めた後、
合間にシュリンクで浅い層を補強するという
組み合わせ戦略が最も安定した結果につながります。
他のクリニックでシュリンクだけを繰り返しても
効果が頭打ちになったという方が、
当院でウルセラを1回施術した後にシュリンクで維持する方法に切り替えて、
フェイスラインが整うケースを多く見てきました。
ウルセラ・シュリンク、施術前に確認しておきたい3つのQ&A
Q1. 両方受けたいのですが、同じ日に施術できますか?
A. 正直に申し上げると、
同日の同時施術はお勧めしていません。
熱刺激が重なることで、肌への回復負担が大きくなるからです。
通常はウルセラを先に受けていただき、
2〜3ヶ月後にシュリンクで補強するという順番をご案内しています。
Q2. 費用にかなり差があると聞きましたが、なぜですか?
A. ウルセラはアメリカFDA承認機器であり、
カートリッジ自体の単価がシュリンクより高くなっています。
ショット数によって異なりますが、
ウルセラ300ショットがシュリンク600ショットと
同程度、あるいはそれ以上の価格帯に設定されていることが多いです。
ただし、効果の持続期間が長いため、
年間換算で考えると差は思ったほど大きくない場合もあります。
Q3. 副作用で最も多いのはどのようなものですか?
A. 最もよく見られるのは、一時的なむくみと鈍い痛みです。
通常は3〜5日以内に落ち着きますが、
まれに神経の走行経路に近い部位で
一時的な感覚の低下が生じることがあります。
一点、必ずお伝えしたいことがあります。
施術者の解剖学的な理解度が、副作用の発生率を
ほぼ左右すると言っても過言ではありません。
機器よりも、誰が施術するかの方がより重要だということです。
ご来院前にカカオトークでのご相談も承っております。









