歯ぎしりボトックスで歯ぎしりは止まる?弱まるのはかむ力です
輪郭とボリューム

歯ぎしりボトックスで歯ぎしりは止まる?弱まるのはかむ力です

睡眠検査の研究では、あごのボトックスは歯ぎしりの回数をはっきり減らさず、かむ力を12週間弱めました。朝のこわばりと歯への負担がどう変わるかを解説します。

自分にも当てはまるのか気になったら写真や記事だけでは判断が難しい部分があります。日本語で相談でき、施術内容は診察後に決まります。* 日本語スタッフ常駐 ・ LINEで直接相談できます院長に相談する

歯ぎしりへのボトックスは、歯ぎしりの回数を減らすというより、そのときにあごをかみしめる力を弱める方向に働きます。睡眠中のあごの筋肉の動きを一晩記録した研究では、注射の前後で歯ぎしりの起きる頻度はほぼ変わらず、一回ごとの筋肉の力は12週間にわたって低いまま保たれました。

そのため期待できるのは、朝のあごのこわばりや歯にかかる負担が軽くなる変化です。歯ぎしりの音が消えることを目標にすると期待とずれやすく、すり減る歯を守る対策は別に必要です。本記事では、研究で実際に確認されたこと、マウスピースとの役割の違い、効果を判断する時期と注意点を、ソウル・ホンデ(弘大)のビューティーストーン医院が解説します。

寝ている間、あごで何が起きているのか

睡眠中の歯ぎしりは、眠っている間に歯をこすり合わせたり、強くかみしめたりする動きがくり返される状態です。ある研究では成人の7.4%にみられ、歯ぎしり中の力は最大のかみしめの平均66%に達すると報告されています。起きているときなら痛みで止まる力が、眠っている間はそのまま歯と顎関節にかかります。

この力を生むのは、奥歯をかみしめると耳の前で硬くなる咬筋*と、こめかみの側頭筋です。歯ぎしりのきっかけは眠りに関わる動きで、あごの筋肉そのものから始まるわけではありません。ボトックスは神経から筋肉への伝達を弱める薬なので、合図の回数はそのままに、合図に対する筋肉の反応の大きさを下げます。

*咬筋:耳の前のあごの角から頬骨の下へ続く筋肉で、奥歯をかみしめると指先に硬く触れます。

睡眠中の歯ぎしりの力を生む咬筋と側頭筋

研究で減ったもの、変わらなかったもの

咬筋にボトックスを打つグループと生理食塩水を打つグループを比べ、一晩の睡眠検査で記録したランダム化比較試験では、一回の注射で歯ぎしりの発生そのものは減らなかった一方、咬筋の強さは12週間下がっていました。回数や持続時間の指標に差はなく、違いが出たのは筋肉の信号の高さだけでした。

比較グループのない20人の研究では、注射4週後に18人が朝のあごのこわばりが減った、9人が歯ぎしりが減ったと自己申告しました。人数が少ないため、効果の大きさというより体感の傾向として読むのが妥当です。

反対方向の資料もあります。以前の文献レビューは歯ぎしりの回数や痛みが減ったとする研究をまとめましたが、含まれた研究は4本だけでした。回数まで減るかはまだ意見が分かれる問いで、力が弱まる点は一晩の記録でくり返し確認されています。

あごのボトックスは歯ぎしりの回数より力を弱めることを示すカード

マウスピースはやめてもいいのか

ボトックスで力が弱まっても、歯と歯がこすれる動きは残ります。米国国立医学図書館の患者向け情報(MedlinePlus)も、スプリントは歯ぎしりの圧から歯を守るために使われ、あごの筋肉へのボトックスはかみしめや歯ぎしりのコントロールに一定の成果を示したと説明しています。

方法担う役割残る限界
あごの筋肉へのボトックス歯ぎしり中に筋肉が出す力を下げる歯ぎしりの動き自体は残る
歯科のマウスピース歯の表面を覆い、すり減りを防ぐ筋肉の力は変わらない
睡眠・生活習慣の見直し寝る前の飲酒・カフェイン・喫煙など、きっかけを減らす効果はゆっくり現れる

いびきが大きい、寝ている間に呼吸が止まると言われたことがある場合は、あごより先に睡眠を確認しましょう。クリーブランド・クリニックの解説でも、睡眠時無呼吸と歯ぎしりには関連があり両方を持つ人が多い一方、どちらが原因かは分かっていないとされています。

マウスピースで歯を守りながらボトックスを併用する考え方

副作用と注意点、効果を判断する時期

20人の研究では14人がかむ力の弱まりを感じ、そのうち3人はかみにくさを訴えました。硬いものをかむときに力が入りにくい感覚が数週間で薄れていくなら様子を見て構いません。ただし、あご以外の場所に力が入らない、飲み込みにくい、話しにくいと感じたら、待たずにすぐ施術を受けたクリニックに連絡してください。

表情じわと違い、あごの筋肉のボリュームや力の変化は6〜8週ごろに判断します。研究で力の低下が12週まで続いたことから、3か月前後に朝のこわばりが戻ってきていないかを見るのが、次の時期を決める目安になります。ビューティーストーン医院では次の間隔を日付ではなく経過で決め、楽な状態が長く続けば間隔を広げ、早く戻れば前倒しします。

あごのボトックスの効果を6〜8週ごろに判断する目安

カウンセリング前にメモしておきたいこと

  • 朝、あごやこめかみがこわばる日が週に何日あるか
  • 歯のすり減りを指摘されたことがあるか、マウスピースを使っているか
  • いびきや、呼吸が止まると言われたことがあるか
  • エラボトックスを受けたことがあれば、最後の日付

口を開けるときにあごが鳴って痛む、口が開きにくい場合は、筋肉より顎関節の問題の可能性があるため、歯科の顎関節の診察を先におすすめします。朝だけこわばり日中にほぐれるなら、筋肉への負担が考えられます。日本からのご相談は、LINEでメモを送っていただけます。

歯ぎしりのカウンセリング前に用意したい症状メモ

まとめ

睡眠検査の研究では、あごのボトックスは歯ぎしりの回数をはっきり減らさないまま、その力を12週間弱めました。いちばん実感されやすいのは朝のこわばりの軽減で、すり減る歯はマウスピースで別に守ります。効果は6〜8週ごろに判断し、次の注射は症状が戻る時期に合わせて決めます。

筋肉、歯、睡眠の状態は一人ひとり違います。「このこわばりは筋肉なのか顎関節なのか分からない」という方は、こわばる朝の日数を添えて、ビューティーストーン医院にお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 日中の食いしばりにも効果はありますか?

A. ここで紹介した研究は睡眠中の歯ぎしりを記録したもので、日中の食いしばりに同じ結果を当てはめるのは難しいです。日中の食いしばりは自分で気づけるので、唇は閉じて上下の歯は離しておく練習をまず試してみてください。

Q. エラボトックスと歯ぎしりボトックスは同じ注射ですか?

A. 同じ咬筋に打つ点は共通です。歯ぎしりが目的の場合はこめかみの側頭筋まで一緒に検討することがあり、輪郭よりも朝の症状の変化を基準に次の間隔を決める点が異なります。

Q. 続けて打つと効きにくくなりますか?

A. 短い間隔で頻繁に、多い量を打つほど反応が落ちる可能性が指摘されています。そのため、症状が戻ってくるまで待ってから打つ形で、間隔を広げる方向をとります。

Q. 矯正中やインプラントがあっても受けられますか?

A. 歯にかかる負担を減らす目的なので、あわせて検討されることがあります。矯正装置や補綴物の状態は担当の歯科医がいちばんよく分かるため、進行中の治療があれば内容を伝えていただき、歯科と時期を合わせます。

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