ニキビの赤い跡、傷跡になってしまうの?
ニキビ後の赤い跡は、回復の失敗ではなく、お肌が正常に再生されているサインです。

ニキビの赤い跡、傷跡になってしまうの?
💡 読む前にまずご確認ください
Q. ニキビが消えた後に赤い跡が残ったら、回復がうまくいっていないのでしょうか?
A. いいえ、そうではありません。赤い跡は、お肌が正常に回復している証拠です。その跡が見えているからこそ、きちんと治っているといえるのです。
Q. 赤い跡と傷跡は違うものですか?
A. はい、まったく異なります。生じる原因も、対処法も異なります。
💡 ウィ・ヨンジン院長のポイント解説
赤い跡は、お肌が正常に回復している証拠です

ニキビの回復過程とは?
ニキビの回復過程(Acne Healing Process)とは、
炎症が落ち着いた後、お肌が
ダメージを受けた組織を修復し、
正常な肌へと戻っていく一連の生物学的プロセスです。
単に「ニキビがなくなる」ということとは異なり、
回復過程は炎症期 → 増殖期 → 再形成期、
この3つの段階を経て、
各ステージごとに肌の表面に異なる変化が現れます。
赤い跡を「悪いサイン」と誤解してしまう理由
正直に申し上げると、
多くの方が赤い跡を見て
「悪化しているのではないか」と
心配してご来院されます。
ただ、ここで大切なことがあります。
赤い跡の正体は
炎症後紅斑(Post-inflammatory erythema, PIE)、
つまりお肌がダメージを受けた部分を修復するために
血管を集中させる過程で生じる跡なのです。
わかりやすく言えば、傷が治るときに
その部分が赤くなるのと同じ仕組みです。
身体が「ただいま修復中」というサインを出しているのです。
少しわかりにくいのですが、
赤い跡があるとまだ炎症が続いているようで、
早く消さなければと焦ってしまいがちですが、
実際にはその跡があること自体が、
回復が進んでいる証拠なのです。

逆に、この跡がまったく現れなかったり、
あまりにも早く消えてしまう場合は、
お肌の再生そのものが
十分に行われていないサインである可能性があります。
ニキビの傷跡の中でも、
皮膚がへこんでしまう萎縮性瘢痕(atrophic scar)は、
この再生プロセスが不十分だったときに
生じるケースが多いのです。

👨⚕️ ウィ・ヨンジン院長のまとめ:
赤い跡(PIE)は、お肌が血管を活用してダメージを受けた組織を修復しているサインです。
このプロセスを無理に止めたり、急いで消そうとしたりすると、
かえって傷跡として定着してしまうリスクが高まります。
回復には「段階」があり、その段階を丁寧に見守ることが大切です。
回復の各段階でどのように変化するの?
ニキビの回復は、大きく3つの段階に分かれます。
各段階で見られる肌の状態が異なり、
それに応じたケアのアプローチも変わってきます。
段階 | 肌の状態 | 期間 | 注意点 |
|---|---|---|---|
① 炎症期 | むくみ・赤み・痛み | 3〜7日 | つぶす・刺激を与えるのは厳禁 |
② 増殖期 | 赤い跡(PIE)が現れる | 2〜6週間 | 過度な皮むけケアは厳禁 |
③ 再形成期 | 跡が薄くなるか、 | 数ヶ月〜1年 | 紫外線対策が必須 |
ケースによって異なりますが、
私は通常このようにお伝えしています。
赤い跡が3ヶ月経っても
まったく薄くならない場合は、
その時点で積極的な治療を検討するタイミングだと。
自然回復力が十分であれば、
多くの場合3〜6ヶ月以内にかなり薄くなりますが、
そうならない場合は、
紫外線への暴露、肌バリアの損傷、
または新しいニキビが繰り返し発生していることが原因であることが多いです。
赤い跡 vs 茶色い跡 — 似ているようで異なる2つ
よく誤解される点ですが、
赤い跡(PIE)と茶色い跡(PIH)は
名称は似ていても、生じる原因が異なります。
PIE(紅斑)は血管の反応、
PIH(色素沈着)はメラニンの反応です。
そのため、アプローチの方法も変わってきます。
紅斑には血管をターゲットとするレーザーが効果的で、
色素沈着にはメラニンを抑制・分解する
治療が適しています。
ただ少し複雑なのは、
同じニキビ跡の中に
PIEとPIHが混在しているケースも多く、
実際に診察して判断することが最も正確です。

ここで重要なのは、
どちらも傷跡とは異なるということです。
跡は色の問題ですが、
傷跡は皮膚組織の構造そのものが変化しているため、
対処の難易度がまったく異なります。
必ずお伝えしたいことがあるのですが、
すでに皮膚がへこんだ傷跡ができてしまった場合は、
自然回復だけでの改善は難しいです。
ただ、まだ跡の段階であれば、
十分な時間をかけながら
適切なケアを並行することがずっと有利です。
よくあるご質問
Q1. 赤い跡の段階で、無理に皮むけケアやピーリングをしても大丈夫ですか?
A. これはおすすめしておりません。
増殖期はお肌が新しい細胞を作っている最中であり、
この時期に強い物理的刺激を与えると
再生プロセスが妨げられる可能性があります。
まずは穏やかな保湿と日焼け止めを徹底していただき、
ピーリングや皮むけケアは
跡がある程度薄くなってから検討されることをおすすめします。
Q2. クリニックで治療を受けると、赤い跡はどれくらい早く消えますか?
A. ケースによって異なりますが、
血管レーザーや再生ケアを併用することで、
自然回復と比べて体感的に1〜2ヶ月短縮されるケースが多くございました。
他院で効果を感じられなかったという方の中にも、
PIEかPIHかを正確に見極めてアプローチした後、
2〜3回の施術で改善を実感されたという方が多くいらっしゃいます。
ただし、新しいニキビが繰り返し発生している状態であれば、
跡の治療よりもまずニキビそのものを改善することが先決です。
Q3. ニキビ跡への誤ったケアが傷跡として固定化することはありますか?
A. そうなる可能性があります。
特に跡の段階で無理につぶしたり、
強い皮むけケアを繰り返したり、
長期間紫外線にさらされると、
色素沈着が濃くなったり、
組織が変形するケースがあります。
跡がある間は、SPF30以上の日焼け止めを
室内外問わず丁寧に塗ることが
最も大切なケアです。
ご不明な点がございましたら、お気軽にカカオトークまたはお電話にてお問い合わせください。ウィ・ヨンジンでした。
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