チタンリフティングって糸を入れるの?名前で誤解しやすい仕組みをやさしく解説
「チタンリフティング」という名前を聞くと、糸を皮ふの下に入れる施術を思い浮かべる方が少なくありません。リフティングという言葉が付くので、糸リフトの仲間だと感じるのは自然なことです。
ですが実際の仕組みは、糸リフトとはまったく別ものです。この記事では、名前から誤解されやすいチタンリフティングが「何をしている施術なのか」を、糸リフトとの違い・顔全体への使い方・受ける前に確認したい点の順で整理します。
チタンリフティングは、皮ふに何かを入れる施術ではありません
チタンリフティングは、皮ふの下に糸や物を残す施術ではありません。ここで使われるソプラノチタニウムは、755nm・810nm・1064nmの3つの波長をダイオード(半導体から特定の波長の光をつくるタイプのレーザー)で同時に照射するのが特徴です。アルマ社独自の技術で、韓国ではアルマコリアを通じて流通しています。
糸を入れる施術に抵抗がある方や、麻酔なしで短時間で受けられるリフティングを探している方に、自然とすすめられる選択肢のひとつです。サファイア冷却ヘッドで皮ふを冷やしながら進めるため、感覚としては温かいマッサージを受けているような印象に近く、施術直後から肌がなめらかに見えるという声も多く聞かれます。
ただし、その「なめらかに見える感覚」と、実際にコラーゲンが定着していく時期は別の話です。直後の手ごたえは主に熱による一時的な変化で、本来の目的であるコラーゲンの変化はもう少し先にあらわれます。
3つの波長は、熱でどんな反応を引き起こすのでしょうか
糸リフトが皮ふの中に何かを残して構造を支えるのに対して、チタンリフティングは何も残さず、熱だけで反応を引き出す方法です。皮ふの中に残るものが一切ない、という点が大きな違いになります。
レーザーのエネルギーが真皮(表皮のすぐ下にあり、コラーゲンや弾力線維が集まる層)まで届くと、そこで熱が生まれます。この熱は真皮の下にある支持靭帯(皮ふや筋肉の下で組織を支える線維性の構造で、たるみと関わりが深い部分)にも広がっていきます。
その熱がコラーゲンを変性させ、新しいコラーゲンが入れ替わっていくコラーゲンリモデリング(古いコラーゲンが刺激を受けて新しいコラーゲンに置き換わっていく過程)を促すと考えられています。赤外線の波長のエネルギーが皮ふの中の水分に働きかけて熱をつくり、その熱が真皮のコラーゲン構造を変性させて入れ替わりをうながす、という説明もあります。いずれも時間をかけて進む変化です。
では、なぜ冷却ヘッドがわざわざ付いているのでしょうか。それは、熱が皮ふの表面を傷めないようにしながら、真皮の奥まで届くようにするためです。ソプラノチタニウムでは、この冷却装置がサファイア素材でできています。名前が似ていて混同しやすい2つの施術の違いを、表で整理してみます。
| 区分 | 糸リフト | チタンリフティング |
|---|---|---|
| 方法 | 溶ける糸を皮ふの下に挿入 | レーザーの熱を表面から照射 |
| 麻酔 | 部分麻酔が必要なことが多い | 麻酔なし、または麻酔クリーム程度 |
| 施術中の感覚 | 糸が通るときの圧迫感 | 温かさ(温熱感)が中心 |
| すぐの変化 | 腫れが引いてから実感 | 施術直後から実感しやすい |
| 回復 | 内出血や腫れで数日かかることも | 一時的な赤みや熱感が中心 |
顔全体には、どのように使われるのでしょうか
顔でたるみが気になる場所は、たいてい一か所だけではありません。額・目もと・頬・フェイスライン・首など、いくつかの部位が同時に気になるという方が多くいらっしゃいます。
カウンセリングでよく聞かれるのが、「レーザーなのに、どうして名前にリフティングが付くのですか」という質問です。この名前はねらう効果を指しているだけで、施術に使う素材を意味しているわけではありません。
チタンリフティングはサファイア冷却ヘッドを部位ごとに動かしながら進める方法なので、額・目もと・頬・フェイスライン・首といった部位を一度の施術のなかでまとめて扱いやすいのが特徴です。麻酔なしに近く、痛みの負担が大きくないため、狭い一か所だけでなく顔全体を見わたすように組み立てやすい傾向があります。
レーザーがつくる熱がコラーゲンの生成をうながすとされており、ダウンタイムも長くはないため、メイクで隠せる程度の赤みのほかは日常生活に大きな支障はないと言われています。動物実験ではありますが、800nm台のダイオードレーザーが皮ふの中の信号伝達を刺激してコラーゲンの生成を増やすという研究結果もあり、部位を移しながらくり返し照射しても、同じしくみでコラーゲンへの刺激が積み重なっていくと考えられます。
受ける前に確認しておきたいこと
先ほど触れたように、施術直後に感じるなめらかな変化と、実際にコラーゲンが定着する時期は異なります。温熱感と軽い赤みは一日二日のうちにおさまることが多く、コラーゲンの変化は数週間かけてゆっくりとあらわれます。あらわれ方には個人差があるので、一度受けてすぐに判断するよりも、数週間後の状態を見て次の回を決めるほうが自然です。
次のような場合は、施術の時期をあらためて確認しておくと安心です。
- 妊娠中、または授乳中の場合
- 施術部位に活動性の炎症や感染がある場合
- 以前の傷あとが厚く盛り上がったことのあるケロイド体質(傷が大きく残りやすい肌)の場合
- ほかのレーザーやフィラーの施術を受けてから1〜2週間が経っていない場合
妊娠中や授乳中であったり、施術部位にほかの皮ふトラブルがある場合は、レーザー系の施術を見送るよう案内している海外の資料もあります。ご自身の状況が当てはまるかどうかは、診察室で直接確認するのが安全です。
なぜハプチョンのBeautystoneなのでしょうか
Beautystoneでは、新しい機器が入ったからといってやみくもにすすめるのではなく、いまの肌で問題なのが深いたるみなのか、表面のきめなのか、その見極めを先にお伝えするようにしています。
同じリフティングでも、糸が合う部位とレーザーが合う部位は異なります。ですからチタンリフティングだけにこだわらず、状況に合わせてご提案します。ソウルのハプチョン駅から歩いて通える小さなクリニックなので、お一人おひとりの肌を見ながら、次の時期を一緒に決めていけます。
まとめ
チタンリフティングは名前こそ糸リフトと似ていますが、皮ふに何かを入れるのではなく、3つの波長のレーザーがつくる熱で真皮と支持靭帯に働きかけ、コラーゲンの入れ替わりをうながす施術です。糸を残さないぶん回復の負担が軽く、額から首までを一度にまとめて扱いやすいのが特徴です。
一方で、直後のなめらかさとコラーゲンが定着する時期は別もので、変化は数週間かけてあらわれます。妊娠中やケロイド体質など、時期を確認したほうがよい場面もあります。ご自身にとって糸とレーザーのどちらが合うのかを含め、まずは診察でたしかめてから決めていくのがおすすめです。


