【タトゥー除去】レーザー以外の方法はないの?院長が解説
素早く終わらせる方法は、多くの場合に傷跡が残るかリスクが高まります。レーザーが今もスタンダードである理由をご説明します。

レーザー以外に方法はないの?
タトゥーを消そうと調べていると、「1年以上通わなければならない」という言葉に躊躇してしまいますよね。もっと早く終わらせる方法があるはずだと期待しながら、検索を始める方も多いと思います。
検索すると、切除術、ダーマブレージョン、ピーリング、クリーム、液体除去剤といった言葉が出てきます。
「これのほうが早いなら、そっちのほうがいいんじゃないか?」と思いますよね。でも実は、これらの方法のほとんどは、速さの代わりに別のリスクを伴います。

一言で結論。 素早く終わらせられる方法は、多くの場合に傷跡が残るか、リスクがより大きくなります。
その理由。 インクが入り込んでいる深さのせいで、表層だけを処理する方法には限界があるからです。
今回ご紹介すること。 切除・ダーマブレージョン・クリームそれぞれのメリット・デメリットと、レーザーがスタンダードである理由。
この記事で確認できること
切除術が検討される限られた状況
ダーマブレージョン・ピーリングがスタンダードから外れた理由
広告でよく見かける「薬剤除去」の危険性
切除術が検討される状況
切除術とは、タトゥーが入った皮膚を外科的に切り取り、縫合する方法です。一度の施術でタトゥー自体はなくなります。早く終わるというメリットがありますね。
ただし、傷跡が残ります。縫合した部分は時間が経っても跡が残りますし、面積の広いタトゥーは一度に切除できないため、複数回に分けて行う必要があります。部位によっては縫合自体が難しい場所もあります。
そのため切除術は通常、小さくて消えにくいタトゥーや、傷跡ができても位置的に目立ちにくい場合に、限定的に検討される方法です。
大きなタトゥーを素早く消したいからといって選ぶような方法ではありません。

ダーマブレージョン・ピーリングがかつて使われていた理由
昔は、強力なダーマブレージョンで皮膚の表層を削り取ったり、酸を塗って化学的に剥がしたりする方法が使われることもありました。
インクが入り込んでいる層ごと剥がしてしまえば、色も一緒に落ちるという発想です。
問題は、インクが入り込んでいる深さが表層よりも深いということです。
表層だけを剥がしても色が完全には落ちませんし、深く剥がせば傷跡や色素変化がほぼ確実に残ります。ダウンタイムも長く、痛みも大きいです。
最近このような方法があまり語られなくなったのは、うまく色が落ちず傷跡だけが残るケースが多かったためです。
この記事のポイント
「速い方法」がスタンダードになれなかったのは、より多くのダメージを受け入れなければならないからです。
レーザーは時間がかかっても、インクにのみ選択的に作用し、傷跡のリスクが最も低い方法です。
「早く」より「後悔しない」を基準にすれば、選択肢はシンプルになります。
レーザーが今もスタンダードに近い理由
レーザーは時間がかかりますが、インクにのみ選択的に作用し、周囲の皮膚へのダメージが比較的少ない方法です。
傷跡が残る可能性が他の方法より低く、施術自体も外来で短時間に受けることができます。
ピコやQSなどの種類があるのも、結局は「インクをより細かく、より正確に破砕するための」技術の進化の方向性です。機器は進化し続けていますが、「複数回に分けて受ける」という原則は大きく変わっていません。
もし速い方法があれば、すでにスタンダードになっていたはずです。
スタンダードが変わらないということは、他の方法がまだレーザーほど安全でクリーンではないということでもあります。

広告で「薬剤除去」という言葉を見かけたら確認すること
ときどき、インクに直接液体を注入して取り出すという広告を見かけることがあります。生理食塩水や酸性の物質をインクのある皮膚層に注入し、インクを引き上げる方法です。
この方法は傷跡や感染のリスクが知られており、医療の場でスタンダードとして認められている方法ではありません。
「早くて安い」という言葉が出てきたら、もう一度しっかり確認が必要な領域です。
クリームで消せるという広告も同様です。インクは皮膚の表層よりも深く入り込んでいるため、表面に塗るだけで色を落とすのは難しいです。
レーザーが遅く感じるのは確かです。しかし、その代替手段がより速い理由は、より多くのダメージを受け入れているからであることがほとんどです。
どうしても期限が迫っている場合は、切除術や部分的なカバーアップといった選択肢もありますが、多くの場合は時間をかけてレーザーで進めるほうが、結果がすっきりします。


よくある質問
Q1. 切除術とレーザーを組み合わせると、より早く終わらせられますか?
A. 一部のケースでは可能です。
消えにくい小さな部分だけ切除して、残りはレーザーで仕上げるという方法です。ただし、傷跡が残る部位について事前に十分に相談しておく必要があります。
Q2. 市販のタトゥー除去クリームをとりあえず試してみてもいいですか?
A. あまりおすすめできません。効果が限定的なうえ、皮膚への刺激や色素沈着を引き起こす可能性があり、後でレーザーで対処する際にかえって複雑になるケースがあります。
Q3. 海外では別の方法がよく使われていると聞いたのですが?
A. 国によって広告環境が異なるため、そう見えることがあります。
ただし、医療のスタンダードとして確立されている方法は、どの国でもレーザーが中心です。
「早く」より「後悔しない」を基準にすれば、選択肢はシンプルになりますよ。
多くの場合、時間をかけてレーザーで進めるほうが、仕上がりがすっきりします。










