眉間にはやわらかいフィラー、ほうれい線には硬いフィラーが必要な理由
眉間にはソフトフィラー、ほうれい線には応集力の高いフィラーがそれぞれ必要です。深さと動きが異なる部位なので、同じフィラーで埋めると不自然になる理由をまとめました。

眉間にはやわらかいフィラー、ほうれい線には硬いフィラーが必要な理由
カウンセリングで「しわが気になります」とおっしゃると、まず最初にこう聞くことが多いですね。「どの部位が一番のお悩みですか?」眉間でもほうれい線でも、同じフィラー1種類で全部解決できそうに思えるかもしれませんが、実際には部位ごとに使うフィラーが異なります。
同じフィラー1種類で眉間とほうれい線を同時に埋めたことで、不自然な仕上がりになってしまったケースをよく見かけます。眉間は自然に伸びたのに、ほうれい線が時間とともに流れてしまったり、逆にほうれい線はきれいに決まったのに、眉間がでこぼこして触ると感じられたりするパターンです。
一言まとめ。眉間にはなめらかに広がるソフトフィラー、ほうれい線にはしっかり定着する応集力の高いフィラーがそれぞれ必要です。深さと動きが異なる部位なので、同じ道具で埋めると、どちらかに無理が生じてしまいます。
眉間が難しい理由は別にあります
眉間のしわは深く見えても、実際には皮膚の浅い層で形成される表情じわです。眉をひそめる動きによってできる跡なので、深さは浅く、動きは大きい部位です。
この部位に硬いフィラーを入れると、2つの問題が起きます。まず、浅い層に入った硬いフィラーは、触るとしこりのように感じられます。次に、表情に合わせて動くうちに片側に寄り固まりやすくなります。時間が経つと眉間が平らになるどころか、むしろ少し盛り上がって見えることもあります。
そのため眉間には、HA*がなめらかに溶け込むソフトフィラーを使います。浅い層でも均一に広がり、表情に合わせて自然に動いてくれます。触ってもしこり感がなく、眉をひそめても不自然に見えません。
*HA:ヒアルロン酸(Hyaluronic Acid)。皮膚の中で水分を引き寄せる成分で、フィラーの最も一般的なベース素材です。*
ほうれい線にはなぜ硬いフィラーが必要なのか
ほうれい線は眉間とは正反対です。深さがあり、動きは比較的小さい部位です。鼻の横から口角にかけて続くラインなので、表情によって直接動くというよりも、重力やボリューム変化の影響を強く受けます。
この部位にやわらかいフィラーを入れると、時間とともに流れ落ちてしまいます。支持力の弱いフィラーは深いしわを持ち上げる力が不足しており、結果としてラインが平らにならず横に広がって、人中が太く見えたり、笑顔が不自然になったりすることもあります。
ほうれい線には、応集力と支持力の高いフィラーを使います。深い層でしっかりと定着し、ラインを上へ持ち上げる役割を果たします。応集力が高いというのは、その場で形を維持する力が強いということなので、時間が経ってもラインが流れにくくなります。
同じ方に2種類を別々に使うのが標準的なやり方です
この違いを知らずに眉間・ほうれい線を同じフィラーでまとめて施術を受け、6ヶ月ほど経ってから再度カウンセリングにいらっしゃる方は少なくありません。多くの場合、眉間が不自然になっていたり、ほうれい線が流れてしまっていたりしています。
最初から部位ごとに異なるフィラーをデザインすると、施術時間は少し長くなりますが、仕上がりの自然さが大きく変わります。一人の顔の中で部位ごとに異なる道具を使うのは、やりすぎではなく、むしろ基本的なことに近いと思っています。
費用だけで見ると、同じフィラーを1ccずつ2ヶ所に入れるほうがシンプルに見えますが、結果的に6ヶ月以内に修正が必要になるケースが多く、コストパフォーマンスの面でも良いとは言えません。
カウンセリングで何を聞けばいいですか
「この部位にどのフィラーを使いますか」よりも、「なぜこのフィラーを使うのですか」という質問のほうが良いですよ。部位ごとに異なる製品を使う理由を説明してくれる医師であれば、デザインにしっかり気を配っている証拠です。
「同じフィラーで全部対応します」という言葉が出てきたら、もう一度確認してみる価値があります。部位ごとに深さと動きが違うという点を説明してくれなければ、結果が不自然になる可能性が高まります。
よくあるご質問
Q1. 部位ごとに異なるフィラーを使うと、費用はかなり高くなりますか?
A. 同じcc数であれば、大きな差はありません。ただ、デザインに手間がかかる分だけ施術時間は長くなりますが、修正施術が減る効果があり、結果的にコストパフォーマンスは優れていることが多いです。
Q2. 眉間に硬いフィラーが入ると、どのように見た目に出ますか?
A. 眉をひそめたときに片側に寄って見えたり、触るとしこり感を感じたりすることがあります。施術後1〜2ヶ月から目立ち始めるケースが多いです。
Q3. ほうれい線にやわらかいフィラーを使うと、必ず流れてしまいますか?
A. 流れる可能性が高まるということであって、すべてのケースでそうなるわけではありません。ただ、深いラインの場合は最初から支持力の高いフィラーを使うほうが安定した結果につながります。







